Program

カリキュラム、授業、課外活動など、MBA プログラムに関連する情報を提供します。Kelley は生徒の意見を取り入れ、随時プログラムの見直しを 行うため、ここに掲示した内容は最新のものでない可能性があります。エッセイを書く場合などは必ず詳細な最新情報をKelley MBA ホームページで確認してください。

Kelley MBAの2年間の大まかなスケジュール: http://kelley.iu.edu/MBA/KelleyAdvantage/HowtheKelleyMBAWorks/page38348.html

Kelleyにおけるリーダーシップ教育: http://kelley.iu.edu/MBA/KelleyAdvantage/Leadership/page38349.html

 

Curriculum

Kelley MBAでの2年間は大きく分けて1年目秋学期・春学期、2年目秋学期・春学期の4つに分けることができます。

1年生の秋学期はIntegrated Coreの1科目を履修しますが、1年生の春学期、2年生の秋学期および春学期はエレクティブとなり、自分の興味に沿って授業を選択しつつ、専攻する科目の条件を満たすように履修していくことになります。エレクティブに入ると、各学期はさらに7週間ずつの二つのクオーターに分かれており、各クオーターに通常4つの授業を履修することができます。したがって、卒業するまでには、コアに加えて、24コマほど自由に選択した授業を受けることになります。

Academyでの集中活動期間である”Academy Intensive Week”や学生主体の海外訪問プログラムであるGLOBASEや”Kelley International Perspectives (通称KIPs)”、2年間の集大成となるCore Exerciseプログラムなどについては、学期間または各学期中に並行して行われます。

夏期休暇中、または各学期中に海外の提携先プログラムに交換留学することも可能です。留学先で取得した単位は、そのワークロードに応じてKelley MBAの単位として振替が可能です。詳しくはExtra Programのページをご覧ください。

 

Integrated Core

Kelley のコア・カリキュラムは”Integrated Core” と称され、その内容、バランスの良さには定評があります。

コアはBusiness Analytics, Corporate Finance, Critical Thinking & Ethics, Economic Foundations, Financial Accounting, Marketing, Operations Strategy, Strategic Management の8科目で構成され、1年次の秋学期に行われます。またStrategic Cost Analysis and Controlも必修になりますので、これも広義ではコア科目に入ります。StrategyとAccounting, Marketing, Operation等の科目はジョイントで授業を行うこともあり、それぞれが同じ時期に同じトピックについて学ぶよう配慮されています。

例えばM&Aを学ぶ時には企業戦略の観点から、マクロ経済の観点から、法律の観点からそれぞれの分野の先生の講義を受けることになります。時には授業中に教授が入れ替わって講義することもあります。同様に、ある科目での授業の内容がすぐ次の他の授業で応用されるなど、学生の理解を深める工夫が随所に見られます。

また、コア科目の履修免除 (waive) は出来ません。従ってたとえCPA(米国公認会計士) であっても accounting の授業は必須です。

授業は 1コマ75分で、1 日3コマです。授業が行われるのは月曜日から木曜日までの週4日間 、全学生が3つのCohort に分かれます。クラス・チーム分けについてはオリエンテーションが始まる直前に公表されます。MBA Officeが学生のバックグラウンドに基づいて割り振るため、基本的にチームメイトの選択はできません。コア中の授業の課題はこのアサインされたチームで行うことになります。 チームは通常 5 人(International 1-2 人&アメリカ人 2-4 人)で構成されます。

コア期間中の成績の付き方にも特徴があり、コア期間中の成績は科目ごとではなく、コア全体を一つの科目とみなして15単位分の成績がつきます。

 

Elective

Kelley MBAは以下の7つのMajorに合計120を超えるelective (選択科目) を提供しています。

各学生はまず自分の選択するMajorの取得条件を満たすElective (15単位分) を中心に履修計画を立てることになりますが、この他に最大11のElectiveを、自身のキャリアフォーカスに合わせて履修することができます。ハードワークを厭わない方においてはDouble Majorや1 Major & Double Minorも可能です。現在開講されているElectiveの内容につきましては、上記リンクをクリックの上ご覧ください。

Electiveでもチームワーク重視は徹底しており、科目ごとにチームを作って Assignment や Presentation を行います。 コア科目と異なるところは、Electiveは応用あるいは専門的な科目が多くレベルもコアに比べて一段階高い点、学生が主体となってチームを作ることができる点などです。

 

Academy

Academyは少人数で特定のビジネスフィールドについて理解を深め、また就職に向けての業界とのネットワーク作りをサポートするKelley独自のとてもユニークなシステムです。

日本の大学でいうゼミに近いもので、各担当教授の指導のもと、特定分野をより掘り下げて学習したり、講義で学んだ事項を元に実際の企業を相手に分析・プレゼンテーションを行ったり、またインターン・フルタイムオファー獲得を念頭に置いた当該業界とのネットワークづくりを行ったりするというもので、いずれかのアカデミーに参加することを義務付けられています。主な活動は1年生の秋学期の金曜日および1年生の10月と3月のAcademy Intensive Week (AIW) と呼ばれる期間を中心に行われます。アカデミーは2015年現在、1年生は以下の6種類のアカデミー(PLUS Life Science以外)から1つを選択して必ず履修する必要があり、これに加えてPLUS Life Scienceと2年生のアカデミーであるEntreprenarial InnovationおよびLeadershipを追加で選択することができます。

1年生が選択できるアカデミー


2年生が選択できるアカデミー


担当教授によるきめ細かい指導を担保するため、各アカデミーとも少人数制を採っています。具体的にはそれぞれ募集人数が20~30人と人数が限られているため、希望のアカデミーに入るためには別途エッセーや面接を元にしたセレクションを通過する必要があります。

各学生とも自身のキャリアフォーカスに基づき所属アカデミーを1つ決めるので、3回のAIWを通して基本的に同じアカデミーのセッションに参加することになりますが、学期途中でキャリアフォーカスを変更する学生に対応するため、現所属・移籍希望先双方のアカデミー担当教授の承認を得られれば途中移籍も可能です。

各アカデミーに所属していたこれまでの日本人学生の体験を元に、各アカデミーの主な活動内容や就職への展望について、以下に纏めます。


Business Marketing

いわゆるB2Bマーケティングを専門とするAcademyです。名だたるMBAプログラムの中でも、B2Bに特化したネットワーキングや学習の場を持つ学校が少ないので、他校と比較しても、非常にユニークなアカデミーです。Kelley MBA卒業生であり、B2B Marketingの実務経験が豊富なProf. Fred Roedlが指導します。

Kelleyは伝統的にConsumer Marketingが有名ですが (特に消費財関係) 、こちらのBusiness Marketing Academyも年々学生数が増え、注目度の高いAcademyといえるでしょう。アメリカ企業の関心もかなり高く、3度のAcademy Intensive Week ではGE, 3M, Eli Lilly, Du Pont, General Mills, IBM, United Airlinesなど、多くのFortune500 企業を訪問または学校にお迎えし、トップマーケターのプレゼンテーションや彼らとのディスカッション、ネットワーキングの機会が得られます。またAcademy Intensive Week 2 ではチームに分かれてコンサルティングプロジェクトも担当するので、B2B Marketing のhands-on skillを学ぶことができます。アメリカでマーケティング職で就職を狙っているInternationalの学生にとっては、とても魅力的なAcademyです。


Capital Markets

この Academy は、将来投資銀行業界や Corporate Finance の特に Treasury部門で勤務したい人を対象にしています。担当教授はAcademy 活動のサポートに大変熱心です。

Fall セメスターは週一度、アカデミーの一年生が集まり、Valuation, IPO, M&A のケース等を一緒に勉強します。 これらのトピックは Finance や Accounting の選択科目が始まる年明け 3月まではカバーされないので、他の一年生に比べてそれだけ早く勉強することができます。

Academy の活動でもうひとつ重要なイベントは 11 月の New York への研修旅行です。 この旅行では Kelley の Alumniで現在投資銀行で活躍している人達との親睦会、投資銀行各社の訪問等があります。アメリカ人のサマーインターンシップの就職活動は年明け 1月から始まるので、その前に企業訪問し、採用担当者と会えるのは就職活動を有利に進める上で大きなアドバンテージのひとつです。

その他の Academy の活動としてはゲストスピーカーを招いて投資銀行業界に関連する法律の講義や企業リサーチプロジェクト、Resumeの review 、インタビューの練習等をメンバー同士で行っています。


Consulting

コンサルティング・ファームへの就職のためのアカデミーとコンサルティング業界を研究したいというクラブが 1999 年に合併してできた組織です。 

合計3回のAcademy Intensive Week (AIW) では、業界研究、コンサルプロジェクト、主要コンサルティング・ファームに一週間常駐してのプロジェクトなどがチーム単位で行われます。その他にも Consulting Firm の米国拠点への就職を目指す人向けの会社ツアー、セミナー、ケースインタビュー練習や、業界研究、コンサルタント (MBA リクルーター) とのネットワーク構築が行われます(任意参加) 。アメリカ人の他、インド、中国からアメリカへの就職を目指すメンバーも積極的に参加しています。


Consumer Marketing

Prof. Jonlee Andrewsの下、卒業後に主に消費者向けのマーケターとして活躍するために必要な知識、スキルを習得するAcademyです。 秋学期にはほぼ毎週、トピックにもとづいて企業からゲストスピーカーを招いてマーケティングへの理解を深めます。 ゲストはKraftやTargetなど大手企業のマーケター・CMOからスポーツ専門の広告エージェントに至るまで実に多彩です。 春学期には企業とタイアップしてマーケティング戦略立案プロジェクトに取り組みます。P&G, General Mills, Whirlpoolなどの企業から実際の情報・データを得つつ、グローバルマーケティング、ソーシャルメディアの活用、スポーツを通じたマイノリティの顧客獲得などの最新テーマに触れられる点が魅力です。

またマーケティングの学習に加えて、ネットワーキングの機会提供やインタビューノウハウの教授、ピアコーチ制度など、CMAの就職支援には定評があります。


Strategic Finance

企業のCFAを目指す学生向けのAcademyです。

本来のCorporate FinanceであればRisk ManagementやDerivativeなども学習すべき範囲になりますが、Electiveにて学習できるようになるのが2年生の秋学期からなので、3回のAcademy Weekでは主にM&Aやプロジェクト評価といったInvestment Banking Academyに近い内容などを学びます。 具体的には、Intel等の企業の財務責任者に対してプロジェクト評価のプレゼンテーションの実施、Nashvilleにある家具店の売却価格の算定、ケースインタビューの練習、他のFinance系のAcademyと合同でWarren Buffetの訪問などが過去に行われました。

就職に関しての本格的なサポートは余り期待できませんが、IBと比べて採用のポテンシャルが大きいので、メンバーは軒並み順調にOfferを獲得しています。基本的にはAcademy Week以外には課題もなく、負荷の少ないAcademyでした。


Supply Chain

・アカデミー・ボード:ボード・メンバーの多くは現役あるいはリタイアされた企業 (製造業中心) のマネージャーたちで、出身企業の数は20数社に及びます。経験豊富な彼らはアカデミーの学生に就職インタビュー、インターンから将来のキャリアまで相談相手となってもらえます (パーソナル・メンター制度) 。但し社費の学生にとっては大きなメリットがないかもしれません。

・コンサルティング・プロジェクト:実際の企業から依頼を受け、クライアント企業のマネージャー相手にプレゼンテーションを行うので、よい経験になるのではないかと思います。チームワークの重要さを実戦で学べるのも大きなメリットです。


Entrepreneurial Innovation

近年著しく評判を高めているKelleyのアントレ分野を代表する、Dr. KことDonald Kratokoを指導教官とし起業/企業改革関連をテーマとするアカデミーです。自ら学内にJohnson Center for Entrepreneurship& Corporate Innovation(JCEI)という組織を立ち上げ、テレビ講演、IU他学部の研究成果の事業化支援や州政府のベンチャー育成プログラムの創設、サポート等を精力的にこなし、まさに自身の主研究領域であるCorpate Innovation / 企業内起業家を体現するDr. Kからは理論のみならず企業家のマインドセット等多くのことを学べます。

また、他のアカデミーが特定の業界を主対象にしていることもあり、それら既存の枠組みに収まらないアクの濃い学生たちが集いやすく、メンバーがバラエティに富むことも魅力の一つです。通常の起業志向の学生に加え、弁護士を目指すJD/MBAのダブルディグリープログラムの学生、父親が経営する会社を継ぐ予定の学生、Corporate Innovationに関心を持つ企業派遣の学生に人気があります。

アカデミーとしての活動は座学(講義・ケース)/プロジェクト/ベンチャー経営者・学界・投資家の方々との交流の3つがバランスよく取り入れられており、振り返ってみると、厳しいながらも得るところの多いものでした。特に、プロジェクトはアカデミーウィークごとに実際にJCEIに持ち込まれる案件の中から、経営者の方々の事業ビジョンに関するプレゼンと我々へのリクエスト内容(ビジネスプラン作成支援やマーケットリサーチ、プロモーション戦略策定等様々です) を元にコンサルティングを担当するもので、実際のベンチャー企業の起業のプロセスに参画できる、非常に有意義なものでした。また州政府のベンチャー育成プログラムに応募してきた企業のビジネスプランを読み、経営者へのインタビューを行い投資の可否を州政府事務局に提言するスクリーニングプロジェクトの機会もあり、投資家の観点でも実際の案件に触れることが出来たのも良い経験でした。3月のアカデミーウィークでは、EMA全員でカリフォルニア州のシリコンバレーエリアを訪問し、UC Berkeleyでの起業家による講演、Google社等のIT系企業訪問、ベンチャーを育成するインキュベーター(Plug and Play)訪問、Kelley卒業生との交流など多彩なプログラムによりネットワークを拡げることが可能です。


Leadership

リーダーシップアカデミーは2年生の期間に活動するアカデミーで主に、1年生の就職活動支援とGLOBASE/KIPsの企画・引率の2つの活動を行っています。1年生の就職活動支援としては、1年生のPeer Coachとして彼らのキャリア相談を毎月1回、face-to-faceで行い、インターンシップを探す支援をすることになります。また、レジュメのレビュー、モックインタビューの相手、担当の1年生の希望するキャリアに近い2年生の紹介なども行うことを通して、人のキャリアをサポートするビジョンの描き方などを実体験を通して磨くことができます。GLOBASE/KIPsは学校と学生が共同して企画しており、参加する1年生の選定、クライアントの選定、クライアントとのコミュニケーション、プロジェクトチームのメンター役および現地への引率と2年生の役割は多岐にわたり、プロジェクトマネジメントの力を伸ばす良い機会です。これらの活動以外に、毎週、Leadership academyの所属学生を対象とした座学もあり、リーダーシップに関するフレームワークを学ぶことができます。

 

Major and Minor

1 年生の後半 14 週間および 2 年生の 1 年間は一部の必修科目を除いてはElectiveのみの受講期間となり、各学生はそれぞれのキャリアフォーカスや関心分野に基づいてMajor/Minor(専攻/副専攻)を選ぶことになります。Majorの要件は15単位なのに対して、スケジュールを詰め込めば26単位ほど受講できるため、軸となるMajorの授業を取りつつ興味のある他Majorの授業を取ってみたり、途中で狙うMajorを変更するといったこともある程度対応できます。また、Double majorを目指したり、Major + Minor(6単位で取得できる)を目指す学生もいます。


既定のMajorにとらわれず特定のビジネス分野に関連した科目を中心に学びたい人向けに、自分で Major をプログラムしMBA Officeに認定を申請できるユニークなDesign Major の制度もあります。これまでの例として、MBA科目で組み立てられるものとしては”Strategic Human Resource Management”, “Legal Management”, “Strategic Finance”, “International Corporate Strategy”, “Organizational Management and Technology”, “Venture Marketing” など、MBA以外のGraduate Schoolの科目を合わせて組み立てたものとしては、”Evironmental Management”, “Healthcare Marketing”, “Media Management” などがあります。

 

女性の視点からみたKelley

米国のMBAプログラムでは男子生徒率が圧倒的に多く、一般的にMBAプログラム中女性の占める割合は全体の生徒数の2割から3割くらいだと思いますが、Kelleyも同様で、全体の約35%を女性が占めています。 Kelleyに来てからまず驚いたことが、プログラム内の女生徒の多様なバックグランドです。もちろん、元教師、Non-Profit、エンジニアなど、職種の多様さもですが、留学生の中でも特に中国、台湾、インドからの女性が多く、これらの国の女性のビジネスへの関心の高さを実感しました。KelleyにはKelley Women MBA Associationという生徒主導のクラブがあり、一年目秋セメスターに生徒によって選ばれた女性役員達がProfessional Development, Social, Volunteer など、将来のビジネス・ウーマンとしてのスキル・心構えを身につけたり、卒業後ビジネスでの成功を果たしたKelley women(過去の例としては、P&G、GE傘下のCBSのMarketing Directorなど)をゲストスピーカーと迎えたネットワーキングイベントなど、毎月様々な企画を実行しています。以下に2009年秋(9月から11月)のWomen MBAによるイベントを紹介します。その中でも、Kelley名物としてBusiness Week誌にも紹介されたのがFaculty Auction。毎年10月末~11月初めごろ、Kelleyの教授とスタッフによる手作りブランチ、ディナーや「教授の家でSuperbowlを見て騒ぐパーティー」など、多彩なオファーがオークションにかけられ、その売上金はBloomingtonローカルのチャリティーに全額寄付される、というイベントです。毎年多くの教授、生徒が参加し、最も盛り上がる恒例の行事となっています。その他、Women MBAでは、毎年エッセイ選考で選ばれた女生徒2人に、年間$5000の奨学金を出しています。

■Classroom Experience

全体の約35%という少数派ではありますが、いまや女性も大企業のBoardroom memberに名を連ねる時代とあって、Kelleyで将来のマネージメントクラスを目指す女性は、男性に負けず劣らず積極的で優秀な人が多い、という印象を受けます。1年目のCoreでは、各チームに必ず一人は女性メンバーがいるように構成されており、教授からもクラスメートからも「女性だから」ということで特別扱いを受けたり嫌な思いをしたり、という経験は個人的には全くありません。選択科目でチームを組む際にも、ほとんどの教授が出身、性別、人種に偏りがない「Diverseなチーム」を推奨します。特にチームプロジェクト等で女性の視点が役に立つ、ということは滅多にありませんが、マーケティングやケースコンペでは、テーマによって女性の意見が重宝されます。

 

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